法務省が自筆証書遺言書保管制度の利便性を大幅に向上させました。令和8年2月から、提出書類の電子メール事前チェックが全国39都道府県・68か所の法務局で利用可能になっています。
相続分野に携わる私たち専門家にとって、この動きは非常に意義深いものです。なぜなら、相続トラブルの多くは「準備不足」から生まれるからです。
■ 制度活用の3つの価値
1. リスクマネジメントとしての遺言書保管
自宅保管では災害リスク、紛失リスク、改ざんリスクが常につきまといます。法務局保管により、これらのリスクを制度的に排除できます。
2. 相続人の負担軽減という配慮
検認手続き不要により、相続開始後すぐに手続きを進められます。悲しみの中で複雑な手続きに追われる家族の負担を、生前の一手間で大きく軽減できるのです。
3. 透明性の確保
相続人全員への通知機能により、情報の非対称性が解消されます。「知らなかった」「聞いていない」というトラブルの芽を事前に摘むことができます。
■ ビジネスパーソンこそ、今考えるべき理由
キャリアを重ね、資産形成が進むほど、相続対策の重要性は増します。しかし多忙な日々の中で「いつか考えよう」と先送りにしがちなのも事実です。
この制度は費用3,900円、手続きも電子メールで事前チェックができるようになり、時間的・心理的ハードルが大きく下がりました。
「準備をしておく」という姿勢は、ビジネスでも家族に対しても、同じくらい大切なマネジメントだと思うのです。
相続は「争族」にしない。そのために、今できることから始めませんか。
▼法務省・自筆証書遺言書保管制度の詳細
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html


